海中にも毛虫がいます。
ゴカイの仲間で、見た目には毛虫そのままの剛毛で、ネーミングもウミケムシと捻りがありません。
昼間は岩の裏などに隠れていて、夜になると活発に活動するので、あまり目にすることはないでしょう。
英名の海ネズミは、夜に活動するから付いたのかもしれません。そんなにチョロチョロしていませんけどね。
両サイドの毛は通常後方に向いていますが、敵に襲われた場合などには逆立てる事ができます。
この剛毛に毒があり、毛に触れると、毛が付着するとともに毒が注入されます。
刺された場合には、陸上の毛虫チャドクガの幼虫などに刺された場合と同様、激痛と火傷のような症状が残るそうです。また、毛は取れにくいためガムテープのようなもので剥ぎ取ることが必要です。毛を付着させたまま、他の場所に触れると、そこが新たに被害を受けていまいます。ウミケムシをあつかった後に、特に肌の弱い部分を触るのは要注意です。
夜行性で昼間は岩陰やサンゴの瓦礫の裏などに隠れています。
ですから、 岩などに手を入れなければ被害を受けることも無いと思います。
岩をつかむ場合などは手袋でガードしておくと良いでしょう。
また、内地では釣りの時にオキアミに付いてくることがあるので、取扱いには十分注意しましょう。
写真は、ウミケムシを撮影しようと岩から追い出した直後に、オグロトラギスに襲われてしまったもの。
ウミケムシはゴカイの仲間なので、やはり昼間の活動はエサとしかなり得ないのかもしれない。
しかし、オグロトラギスの口の中は、剛毛と毒にも平気なのだから恐ろしいものである。
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